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【重陽の節句】風習から習う|縁起の良い日の過ごし方

陰陽五行思想では、奇数を「陽」、偶数を「陰」ととらえます。
9月9日は最も大きな奇数が重なるので「陽」の気が最大になる反面、大きな反動が心配されます。
そのため、まずは災いを避けるための邪気払い、それから菊を楽しむのがこの日の過ごし方と言えます。
それぞれ詳しく紹介していきましよう。

掃き清める|縁起が良い日に邪気を払う

9月9日は最大の「陽」が重なる日です(1~9の数字の中で9が最大)。
「陽が重なる」で「重陽」。最高に縁起が良い日です。
特に2026年は丙午(ひのえうま)なので、超絶にパワーが高まります。

9の次は10。
位が上がるので、願いも次の次元(ステージ)へ上げていくため、到底叶わないような大きな願いを立てるのが良いとされています。

しかし、物事は極限にまで達したあとは、必ず反転して変化していきます。
(陰極まりて陽、陽極まりて陰)

具体的な邪気払いとしては、やはり「掃除」「断捨離」です。
使ってない物や執着物の周辺は気が淀みます。
物は使ってなんぼ、動かすから気が流れるのです。

捨てること。掃き清めること。

これが一番の邪気払いです。
押入れの中、引出しの中、見えないところにある物も見直してみましょう。

空いた場所に新鮮な「気」が流れてきます。

菊酒をたしなむ|無病息災を願う

重陽の節句は「菊の節句」とも呼ばれています。

菊は、邪気を祓って繁栄をもたらす霊草と言われています。
その花言葉のひとつが「長寿と幸福」です。

その花びらを浮かべた「菊酒」をたしなみ、菊の霊力で無病息災、不老長寿を願います。
お酒が飲めない人は、お茶でもお水でもOKです。

*菊は殺菌・解毒作用が高いので、よくお刺身に添えられています。
 そういうことです。

菊の被綿(きせわた)|菊を愛でる

菊は霊草であるということは前項で述べました。

重陽の前日に菊に綿を被せ、翌朝の朝露を綿に吸わせます。
その綿で体を拭い清め、長寿や美容を願ったという宮中行事です。
このことは紫式部日記にも書かれています。

1008年(寛弘5年)の重陽の節句、
藤原道長の正妻・源倫子から紫式部に「菊の被綿」が贈られました。
紫式部は感激してお礼の歌を詠みました。

「菊の露 わかゆばかりに 袖ふれて 花のあるじに 千代はゆづらむ」

(盛りを過ぎた私ごときは、すこし若返る程度にほんの少しだけ触れるだけにし、花の持ち主のあなたにお譲りします。)

西洋ではフラワーエッセンスという自然療法があります。
花のエネルギーを水に転写し、その水で心のバランスを整えるというものです。
それは1930年代に確立されたのですが、それよりも1000年も前から私たちのご先祖様は楽しんでいたわけですね。

重陽の節句の過ごし方|まとめ

重陽の節句は9月9日、「陽」が重なってとても縁起の良い日です。

まずは不用品を一掃し、良い「気」を迎え入れるスペースを作るのが第一。
例えば、満杯のコップに清水を入れても溢れるだけですよね。
古い淀んだ水を捨て、キレイに洗ってから清水を入れた方が良いと思いませんか。
「捨てる」ことは、執着を手放す練習にもなります。

それから菊を飾り、愛で、菊花を浮かべたお酒やお茶をたしなみながら、壮大な願望を語りましょう。

私欲を追わずに周りの人が幸せになるように願うと、執着が薄れて生きやすくなります。
そうやって私たちの先祖は節句を楽しみ、穏やかに暮らしてきたのです。

今年2026年は丙午ということで、60年に1回の特別な「重陽の節句」です。
菊は仏花ですので、お墓でご先祖様とも楽しんではいかがでしょうか。

- おしまい –

人生の苦しみや困難に直面したとき、智慧は荒波の中で光る灯台のような深い慰めとなります。心が押しつぶされそうなときにそっと寄り添う言葉や日本人としての誇りなど、宗教・慣習・歴史、ジャンルを問わず溜めていくブログです。この溜池から今のあなたに刺さる智慧があれば幸いです。


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お墓のスペシャリスト
富田孝繁
お墓に携わってほぼ半世紀。建てる・直す・磨くなど技術の習熟のみならず、人間だけが”埋葬”することの意義や死生観を皆様と共有したく発信していきます。 趣味はテニス、三度の飯より酒が好き。
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